「キャリアパーク!ライフスタイル」というサイトに、「頭のいい人」の特徴と考え方を紹介したページがあります。
学生の頃、「頭がいい」と言われていた人はテストの点数が高かった人、つまり勉強ができる人でした。しかし、このサイトはただ単に勉強のできる人を指すのではないとし、頭のいい人の特徴として、
- 情報を鵜呑みにしない
- 例外処理が得意
- 自分の意見を持っている
- 本質を突ける
- 抽象化が上手
- スピード感がある
- 人の話をよく聞き、それに対してどんな応答をすべきかを考えた上で返せる
- 場の雰囲気を読める
などを挙げています。
日本の社会では重要視されていない気がしますが、これらは社会人として求められるべき能力と思われ、このような能力が高い人が「頭のいい人」であるということでしょう。そして、このような能力は内向的な人の多くが持っているのではないでしょうか。
ところで、公務員試験には数的処理という科目があり、その中でパズルのような問題(判断推理)が数多く出題されます。
例えば、2013年国家一般職(社会人試験)の問題に、
A~Eの5個の箱を用意し、合計15枚のコインを、1枚、2枚、3枚、4枚、5枚の五つに分けて、それぞれいずれかの箱に入れた。箱の中のコインの枚数について次のことが分かっているとき、確実にいえるのはどれか。
○AとBを比べるとAに入っているコインの枚数の方が多い。
○CとEを比べるとEに入っているコインの枚数の方が多い。
○Aに入っているコインの枚数は、DとEに入っているコインの枚数の和と同じである。
1 BとCに入っているコインの枚数は4枚である。
2 Bに入っているコインの枚数が1枚であることはない。
3 CとDに入っているコインの枚数の和は4枚である。
4 Cに入っているコインの枚数が1枚であることはない。
5 Dに入っているコインの枚数が1枚だったとき、Bに入っているコインの枚数は2枚である。
という問題があり、公務員試験だけでなく就職試験でも法科大学院の適性試験でも似た形式が出題されていると思われます。
数的処理は数学が苦手な文系出身の受験生に苦手意識を持っている人が多いらしく、ここでとれない分を一般知識問題で点数を稼いだという現職公務員の方も多いのかもしれません。
このような問題を出題する意図・目的は調べた範囲では判明しなかったのですが、実は上に挙げた頭のよさを測るためなのではないかと私は推測しています。
役所の中には気は使うが頭は使わない業務しか担当しない人も多々いますし、最近は面接を重視する採用試験が増えていますが、役所で働く職員にはこのような頭の良さを求めているということで、公務員試験の受験生のみならず、公的機関で働いている現職の方も判断推理の問題は解けるようになってほしいと思います。
ちなみに先述の問題を解いてみると、条件を満たすA~Eのコインの枚数の組み合わせは(5,2,3,1,4)(5,3,2,1,4)(5,4,1,2,3)(5,4,1,3,2)の4通りが考えられるため、確実にいえるのは2番のみということになります。1つ組み合わせができただけで強引に選択肢から解答を選ぼうとすると失敗します。